【笈摺】
白装束の巡札は昔、リュックのように「笈」というものを背負
って巡礼しました。背負った笈が白衣に摺れるので、その白
衣を保譲する為のものを、おいずると呼ばれます。
【菅笠】
まようがゆえにさんがいはしろむなりさとるがゆえにじゅっぼうはくうなり ほんらい
とうざいなく
四方向に「迷故三界城、悟故十法空、本来無東西、
いずくんぞなんぽくあり
何処有南北」と書いてあります。葬式の際に棺に掲げる天
蓋や骨壷のフタにこの偶文を書く風習があります。菅笠は棺
のフタの象徴です。それを被って歩く巡礼は、死者を表して
います。白装束は死者の出で立ちです。