【花山法皇】
西国三十三所中興の租である花山法皇は、冷泉天皇の第一
皇子として安和元年(九六八年)に御生まれになり、永観二年
(九八四年)十七歳で円融天皇から譲位されました。その後、
寛和二年(九八六年)十九歳の時、山科の元慶寺で退位出家
法名を入覚と称され、播磨の性空上人と結縁されました。
正暦二年(九九一年) 那智山に参寵され、すぐれた霊力を
獲得し、熊野権現の神託を得て、かつて徳道上人が開いた三
十三観音霊場巡礼を発願、復興されました。寛弘五年(一〇
〇八) 四十一歳にて生涯を終えられました。